2017年度長町会館文化祭

雑記
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2017年度長町会館文化祭 が10月28日から29日まで開催されました。去年と同様、今年も当施設の利用者さんが作製した作品を展示させていただきました。今回も、革細工以外に、織物とボンボン手芸、フェルト手芸を出品しました。当施設の利用者さんの作品が展示場を少しでも賑やかにしてくれたらと思います。

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2017年度長町会館文化祭

去年の長町会館文化祭に引き続き、今年も作品展示に出品させていただきました。

長町会館周辺の町内会から出品されている作品は、書、絵、生け花、ぬいぐるみ、パッチワークなど様々な作品が置かれています。

また、長町小学校の過去の資料やアルバムなどが展示されており、当時の小学校の様子を知ることができます。

長町会館文化祭の主な売店のスケジュールは、以下の通りです。

 

  28日 29日

喫茶コーナー

10時~ 10時~14時
炭火焼コーナー   10時~14時
朝市 10時~  
バザー 10時~ 10時~

初日は、売店で日用雑貨や生鮮野菜、おはぎなどが販売されていました。

今年は、日用雑貨ではハンドグリップ・未開封のフェルト手芸キット・コップ10セット、生鮮野菜では里芋・大根・レンコン・ピーマン・みかん、その他にはチューリップの球根を購入させていただきました。

二日は、売店の内容が変わり、生鮮野菜から焼き鳥や焼きそばなどに変わりました。

また、2階ではコーヒーやシフォンケーキ、おでんなどが販売されていました。

2階の喫茶コーナーも28日と29日で販売内容が変わります。

 

 

当施設の出品した作品について

去年の出品作品は、そのほとんどがボンボン手芸で、フエルト手芸や織物、革細工が一部でした。

今年は、それとは打って変わって、ボンボン手芸よりもフェルト手芸や織物が増えました。

当施設には、統合失調症・うつ病・双極性障害・不安神経障害・自閉症など脳に何かしらの障害のある方や、あるいは診断名の付かない方がもの作りを通じてカウンセリングを受けに訪れます。

当施設に訪れる利用者さんの多くは、最初の課題として革細工を選択されます。

このため、利用して日が浅い人は革細工を行うので、出品する作品も革細工がほとんどになります。

しかし、今年は、社会復帰を目指す人や就労支援に就いた利用者さんが数名おり、繰り返し作業ができるように、織物の北欧織りに挑戦してもらっています。

このため、北欧織りは、去年のような敷物ではなく、より複雑で手間が掛かるポーチに代わっています。

また、利用者さんの中には、2~3年以上通われて方もおり、状態が良くなってくると革細工以外のことに興味・関心を持ち、挑戦するようになります。

つまり、今回、革細工以外の作品が増えたのは、革細工以外のことに興味を持ち、挑戦するようになったからです。

ただ単に革細工に飽きたから、ということも言えなくはありませんが…。

去年と今年のボンボン手芸とフェルト作品には大きな違いがあります。

それは、独創的になっていることです。

2017年度長町会館文化祭

去年のボンボン手芸やフェルト手芸の作品は、主に販売されているキットや書籍が基になっています。

しかし、今年は自分で下書きを書いたり、資料を集めたりして独自の作品にしています。

このことから、少しずつではありますが、挑戦心が芽生えていると思われます。

 

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作品以外の変化

革細工からボンボン手芸やフェルト手芸へと取り組む課題が変化したこと以外に見られる変化は、人それぞれです。

また、今までと異なり、作品に独創性が出てきた理由も人それぞれです。

しかし、作品以外に見られた変化をいくつか紹介したいと思います。

まず、昨年と同様ですが、課題の変更は、こちらから何か支持をした訳ではなく、利用者さんが自分から自発的に行っています。

次に、昨年、一人で何かをすることがなかなかできなかった不安神経障害の疑いのある利用者さんは、今までは一人でバスに乗ったり、買い物をしたりと、行動範囲がかなり広がってきています。

また、うつ病の可能性があり、自分の愚痴や不満をあまり言えなかった利用者さんは、家族に対しても言うようになってきたそうです。

家族に対して自分の愚痴や不満を言うようになるのは、一見、悪い変化のように思われます。

しかし、ある意味では自分の考えを表現できるようになった現われでもあります。

そして、何も言わなかったころに比べて、どういう事を考えているかを知ることが出来ます。

統合失調症、あるいは双極性障害の可能性がある利用者さんは、就労支援施設に通うようになっています。

以前は面倒臭がってやらなかった北欧織りにもきちんと取り組むようになり、自分なりの拘りを持つようになってきています。

 

 

最後に

上記のように、選択課題の変化が見られるように、行動にも様々な変化が見られます。

このような変化は当施設に通うことだけが原因ではなく、利用者さんを取り巻く環境との相互作用によるものです。

最初は当施設に通うだけだったのが、徐々に行動範囲が広がり、それに伴って様々な行動変化が現れます。

そして、行動範囲の広がりと行動変化に伴って、当施設以外の居場所を見つけ、いずれは当施設から巣立っていきます。

脳は、環境の変化に合わせて、その環境に適応できるように変化します。

脳に何らかの障害がある場合、新しい環境に身を置くことは物凄いストレスとなります。

しかし、一つのところに留まっていては脳が変化する機会は限られるでしょう。

どんなに些細な環境の変化でも、それはひょっとしたら脳に変化をもたらすかもしれません。

この脳の変化を間接的に見るために、当施設ではもの作りに見られる行動の変化を利用します。

自分で作りたい物が出始め、作品に独創性が出てきています。

昨年は症状が悪化し、もの作りに真面目に取り組まなかった利用者さんも、症状の改善と共にもの作りに対する拘りが生まれ、真面目に取り組むようになり始めています。

このような利用者さんの作品を展示する場を提供していただけることは有り難いことだと思います。

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